Wikipediaによると、界面活性剤(かいめんかっせいざい、英語: surface active agent, surfactant)とは、分子内に水になじみやすい部分(親水基)と、油になじみやすい部分(親油基・疎水基)を持つ物質の総称。両親媒性分子と呼ばれることも多い。ミセルやベシクル、ラメラ構造を形成することで、極性物質と非極性物質を均一に混合させる働きをする。また、表面張力を弱める作用を持つ、とあります・・・。
ちょっと専門用語が多くて今一つわかりにくいですね。例えば水と油を混ぜるとお互いに分かれてしまいます。その時に界(さかい)ができます。その界がいわゆる界面です。ドレッシングなどで見かけますね。その界がなくなるようにするために、界にくっついて、きれいに並んで、まるで界がないようにごまかす、そうすることで、見た目上、分離せずにきれいに見えます。
言葉から受ける印象は、いかにも化学物質と言った雰囲気ですが、このような作用を持っている物質はたくさんあります。意外だなと思えるものに、私たち体を作っている細胞の表面は、リン脂質と言われる物質で覆われていますが、この物質は界面活性の能力があるので、細胞の表面を覆うことが出来ていますし、顕微鏡で覗いても、界はよくわかりません。
また、皆さんが良くご存知のタンパク質も界面活性剤としての役割を担うことが非常に多く、代表的なものに牛乳があります。牛乳は真っ白ですよね。真っ白な理由は、カゼインというタンパク質には界面活性能があって乳脂肪分と水との界をうまく埋めてくれているので、見た目真っ白で乳脂肪分は乳化した状態になっています(石井哲也、Milk Science Vol.54, No.1. 2005)。「乳」化という言葉はここから来ているのかもしれませんね。
このように、なんだかあやしい言葉の界面活性剤ですが、実は私たちが生きるために非常に大切な役割を担っているわけで、悪いヤツどころか、とっても役に立つわき役として活躍しています。